テレアポの仕事って、知らない人に突然電話して、商品の話をして、訪問の約束を取りつける。
改めて考えても、なかなか“非常識な仕事”だと思うんです。
しかもこちらは一方的に話して、「〇日の〇時、空いてますか?」とグイグイ進める。
よく考えたら、怪しまれても仕方ないですよね。
でも、それでも訪問を承諾してくれる人がいます。
私が5年以上テレアポを続けてきた中でわかったのは、テレアポは「商品」より「人」で取れることが圧倒的に多いということです。
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相手の心を動かすのは「人柄の出る話し方」
私はBtoBのテレアポをしていて、企業の担当者へアポイントを取るのが仕事です。
商品の魅力を伝えたつもりでも、トークだけでアポが取れるわけではありません。
実際、私の感覚では取れたアポの担当者はこんな割合です:
- 最後まで話を聞いてくれる優しい人:7割
- 商品に興味を持ってくれる人:2割
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何度も断っていたけど、会話で少しずつ心を開いてくれる人:1割
特に多いのが1つ目のパターン。
電話に出てくれた担当者がいい人で、「話を聞いてあげよう」という優しさで最後まで聞いてくれる方。
2つめ、3つめは「この人の話なら聞いてみようかな」と思ってもらえる“人柄フィルター”を通過できるかが、とても大事なんです。
※商材によっては割合はかなり変わると思いますが、とれるアポはこの3種類に分かれると思います。
アポが取れる「3タイプの相手」と私の対応法
① 誰でも取れる“優しい人”(約7割)
このタイプは、スクリプト通りに読めば取れます。
だから新人さんでも、数をかけていれば必ずアポが取れます。
ポイントは、相手の話を遮らないこと。
優しい人って、こちらの言葉をちゃんと聞いてくれます。だからこそ、信頼を裏切らないよう、雑な対応はNGです。
② 商品に関心がある“即戦力客”(約2割)
「ちょうどその件で困ってたんですよ」と食いついてくれるタイプです。
この場合は、こちらが説明をしすぎない方がうまくいきます。
「お電話では伝えきれない部分もあるので、資料を見ながらお話させてください」
これだけでスッとアポが取れることが多いです。
③ 疑い深くて慎重。でも、話せば分かる人(約1割)
最初は「その日は無理です」「今は忙しいです」と断られるのですが、
ここで会話をやめないことがカギです。
例として、こんなやり取りをしたことがあります:
私:「今週が無理であれば、、、では来週はどうでしょうか?」
相手:「来週も忙しくて」
私:「そうなんですね、大変な中お電話出てくださってありがとうございます」
相手:「いやいや、そんな。大丈夫ですよ」
私:「では来月、少し落ち着いたころにまたお電話差し上げてもいいでしょうか?」
この“少しの雑談+共感”で、次回のチャンスを得られることがあります。
数週間後にリコールした際、「あぁ、あの時の人ね」と覚えていてくれて、今度は普通に会話ができ、アポをもらえたこともあります。
雑談はテクニックじゃなく、信頼の入口
「テレアポで雑談なんてできません」という声もよく聞きますが、私自身、最初から雑談上手だったわけではありません。
意識していたのは、「この人も仕事中に出てくれている」ことへの敬意と感謝を言葉にすることです。
「お忙しい中ありがとうございます」
「今、何か作業中でしたか?」
「お手数おかけしてすみません」
こういった“ちょっとした一言”が、相手の警戒をゆるめます。
そしてもうひとつ大事にしていたのが、相手の名前をきちんと呼ぶことです。
たとえば、相手が名乗ってくれた場合には、あえて数回名前を呼ぶようにしています。
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日時確認のとき:「山田様、○月○日(水)でよろしいでしょうか?」
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電話を終えるとき:「本日はありがとうございました、山田様」
たったそれだけのことでも、「あ、この人ちゃんと話を聞いてくれてるな」という印象を持ってもらえます。
もちろん、意図的に多用しすぎるのは逆効果ですが、自然に名前を挟むだけで、相手との距離が少し近づいたように感じられます。
テレアポ初心者さんへ伝えたいこと
テレアポは、知らない人に電話して、商品の話をして、訪問の約束をお願いするという、ある意味“無茶な仕事”です。
だからこそ、取れなくて当たり前。でも、どこかに「いい人」が必ずいます。
そして慣れてきたら、スクリプトだけに頼らず「聞く」「共感する」「笑わせる」ことも少しずつ意識してみてください。
アポが取れる瞬間は、“人と人が通じ合った時”にやってきます。それが、テレアポという仕事の一番面白いところだと思っています。
まとめ|テレアポは“信頼の会話”ができた時に光る
テレアポは、「商品」ではなく「人」で動くことが多いです。
優しい人が相手だったり、会話を大事にした結果だったり。
もし今、アポが取れずに悩んでいる方がいたら、「いい人に当たるまで架けよう」と思ってみてください。
そして慣れてきたら、「会話をしてみよう」と。
それだけで、結果が変わってくると思います。