「どの日程がご希望ですか? 月曜〜金曜、午前も午後もご案内できますよ」
そんなふうに丁寧にご案内したのに、相手が「ちょっと考えますね…」と電話を終えてしまう。
テレアポをしていると、そんな“惜しい感覚”にぶつかることはありませんか?
実はこれ、「選択肢が多すぎると人は決められなくなる」という心理――
「選択のパラドックス」が影響している可能性があります。
今回はこの行動経済学の理論をもとに、テレアポの提案トークで迷いを減らす方法をやさしく解説。
「押しつけないのに、自然と決めてもらえる」言い方が、きっと見つかります。
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選べるのに決められない?テレアポあるあるの「迷い現象」
親切なはずの提案が、逆に断りにつながる?
テレアポで最後まで話せて日程切りをしたときに、「その日は予定がある」と言われることがありますよね。
そこで(アポをとらなくちゃ!)と焦り、相手の都合を尊重するあまり「いつでも大丈夫です」と言ってしまい「検討します」と言われて終わってしまった経験はありませんか?
こうしたケースは、こちらの説明に問題があるわけではなく、選択肢が多すぎることによる“決断疲れ”が影響していることも。
「選択のパラドックス」とは?|心理学的なしくみを知る
「選択のパラドックス」とは、心理学者バリー・シュワルツが提唱した理論です。
選択肢が多いほど、満足度が下がる?
彼の有名な実験では、ジャムを24種類置いた売り場と、6種類だけの売り場を比較。
なんと、少ない選択肢の方が圧倒的に購入率が高かったのです。
選択肢が多いと、一見「自由度が高くて良いこと」に思えますが…
-
比較がむずかしくなる
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決断にエネルギーを使う
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「間違えたらどうしよう」と不安になる
こうした心理負荷が重なり、「やっぱりあとで考えよう」と決断を避ける傾向が強まるのです。
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テレアポでの活かし方|選択肢をしぼるとアポがとれる?
提案は「2択まで」が基本
テレアポでは、選択肢をあえて少なくして話すことで、相手の“決めやすさ”がぐんと上がります。
たとえば…
NG「月曜〜金曜、午前も午後も空いています」
OK「月曜の午前か、水曜の午後でしたら、どちらがご都合よさそうですか?」
2択にしぼることで、「どっちかを選ぶ」という思考になり、検討ではなく“行動”の段階に引き上げられるのです。
注意点と補足|押しつけない工夫が大事
「選ばせる」ではなく「導く」意識で
選択肢をしぼるときに、注意したいのは“押しつけ感”を出さないこと。
あくまで、相手の希望を前提にしつつ、こちらが「絞ってご提案する」形がベストです。
たとえば…


このような言い方で2択にしぼると


と、お客様が”自ら”日程を決めてくれます。
選ばされたではなく「自分が選んだ」という気持ちが強くなるので、アポを獲れた後のキャンセルも下がりやすくなります。
まとめ|選択肢を絞ることで、迷いが行動に変わる
たくさん選べることは、いち見ありがたいことのように思えます。
でも、選べる自由が、決められない不安を生むこともある――
そんな人間心理を理解しておくだけで、テレアポのトークはぐっと効果的になります。
迷わせない提案は、思いやりでもあります。
あなたのトークが、相手の「決められない」を「決められる」に変える力になるはずです。